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2021.12.
21

水害ハザードマップの改革

その他

先週の続きです。

<参照「上杉鷹山『三助の思想』」>

 

「自助・共助・公助」のどの場合でも

防災対策を考える基本になるのが、

「ハザードマップ」です。

 

ハザードマップというのは、

「様々な災害リスクが分かる地図」です。

 

多くは自治体が作っています。

 

地震、水害、土砂災害など

種類があります。

 

さて、

今からわずか6年前の2015年、

水害ハザードマップの大改正

決まりました!

その5年前に起きた

東日本大震災や紀伊半島豪雨など、

“想定外の大災害”への対策です!

 

何が変わったのでしょう?

和歌山市の例をみてみましょう。

 

和歌山市の場合、

水害ハザードマップは2種類あります。

 

①洪水ハザードマップ

大雨などで川の堤防が決壊した場合に、

浸水の恐れがある地域や浸水の深さを

表した地図です。

和歌山市の場合、

改正後の新基準に変わっています。

 

②内水(浸水)ハザードマップ

下水道等の排水能力を超える降雨で

排水できなくなってしまったときに、

浸水被害が想定される区域を

表した地図です。

和歌山市の場合、令和3年度現在、

まだ改正前の基準です。

(新基準化へ取り組み中だそうです)

 

さて、①洪水ハザードマップの事例です。

 

同じ地域の②内水ハザードマップ事例です。

 

もう一例、見比べてみましょう。

 

一目瞭然ですね。

「内水」は白っぽいのに、

「洪水」は市街地の大半が赤っぽい

色があるのは水害想定区域です。

 

その理由はこうです!

 

旧基準の内水ハザードマップは、

「過去に浸水した場所」を示しています。

「過去最悪に対処する」のが、

旧基準の考え方でした。

 

新基準の洪水ハザードマップは、

「千年に一度(観測史上例がない)大雨」

が降ったらどうなるかを表しています。

「想定外の災害にも備えよう」が、

新基準の考え方です。

 

つまり、

新基準で色のついている区域は、

「想定外の水害が起きた場合にも

避難の対策が考えられている区域」

ということになります。

 

なるほど! これだと

ハザードマップの見方が変わりませんか?

 

これなら市内の大半に色があっても、

「不安」よりも「安心」につながる

そんな風に筆者は思います。

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