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2021.04.
06

古い地積測量図(後編)

土地

契約

その他

先週の続きです。

<古い「地積測量図」>

 

少しおさらいすると、

まず、第二次世界大戦後に、

初めて土地を所有する人が増えました。

 

みんながビックリしたのは固定資産税!

少しでも納税額を抑えようと、

地積測量は、面積は小さめ、

現地との整合性はあいまいに、

というのが傾向でした。

地価が安かったことも後押ししました。

これが第一段階です。

 

それが、第二段階になって、

高度成長期とバブル経済で地価が高騰、

状況は激変します!今度は、

「ちょっとでも自分の土地を大きく!」

そういう風潮になってきました。

こうなると、あちこちで紛争が頻発、

あいまいな測量図では問題だらけです。

 

「この測量図はあかん!測り直せ!」

「現地をちゃんと調べてくれ!」

 

これに対応していったのが、

平成5年~平成17年の第三段階です。

 

まず現地に境界標をしっかり設置するのが

いよいよ当たり前になってきます。

地積測量図と現地の整合性が

確かなものになってきました。

 

またこのとき、もう一つ、

測量図の精度を上げる変化がありました。

測量と製図の急速な機械化です。

 

専門の機械の進化も加速的でしたし、

平成7年にWindows95が発売されたのも、

大変大きかったと思います。

 

さらに、こうした流れを受けて、

平成17年「筆界特定制度」ができます。

この年から現在までが第四段階です。

 

国が境界問題解決に本腰を入れたことで、

地積測量図の精度は飛躍的向上し、

また紛争解決への実施速度も

随分速くなりました。

 

それが現在の状況です。

 

 

こうして流れを見てくると、

一口に地積測量図といっても、

昭和52年以前のものや、

平成5年以前のものには、

注意が必要ということが

分かって頂けたのではないでしょうか。

 

実際のところ、地積測量図の信頼性は、

土地の価値を上げも下げもします。

 

こうした年代を目安にして、

疑問点が出てきたら、面倒くさがらずに

土地家屋調査士などの専門家に

ぜひ相談してみてください。

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