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2022.11.
09

「不動産」は“物”なのか?

土地

建物

「私たちは不動産会社です」

これで、大抵の方は理解してくれます。

 

このように「不動産」という言葉は、

当り前に我々の生活に根付いています。

 

しかし、です。

実は「不動産」は、

結構新しい“概念”なんです。

特に日本のような島国では。

 

古来、日本では、

土地(と付随する建物)は

「(利用する)場所」であって、

「(所有する)物」ではありませんでした。

 

生産地域を支配的に治めた豪族が

「俺がこの地域の長だ!」

と地名を名乗った程度で、

(それが「名字」のルーツです)

物として所有する考え方は

持っていなかったようです。

 

事情が変わったのは、

わずか120年ちょっと前。

「明治維新」の頃です。

欧州の列強と付き合う必要から、

彼らの法体系を取り入れました。

 

その一つが、

民間取引のルールを決めた

「民法(1898年施行)」です。

 

そこで初めて、

「物(物権)」の定義

を決めました。

 

諸外国と取引をするためには、

取引対象である「物」の定義

先ずは決める必要があったからです。

 

その内容は、

物は「不動産」と「それ以外」

この二種類に分ける

というものでした。

(「それ以外」は「動産」と呼ぶことにしました)

どうして欧州法はそうだったのか。

理由には諸説ありますが、

「人が持つ資産の中でも不動産は別格」

と、欧州でも古くから

人々に認識されていたというのが、

最も有力な説のようです。

 

実際、現代日本でも、

他の「物」と同じ法律を当てはめると

合わないケースが多々あります。

 

次週はその辺りを見ていきましょう。

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