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たまに、細い路地のことを、
「ああそれ、赤線(あかせん)や」
という年配の方がいます。
「赤線?はて、何のことだろう?」
そう思う方も多いはずです。
結論は、
赤線と言われる路地=「里道(りどう)」
ということなのですが、
ではなぜ里道を「赤線」と呼ぶのか。
その理由をさぐるには、
明治時代にさかのぼる必要があります。
明治時代、新政府は、
日本中の土地を分類して台帳に載せ、
誰でも閲覧できるようにしました。
登記制度の始まりです。
行った理由は、課税のためです。
このとき、古くからある道や水路は、
みんなが使う「公共物」ですから、
地租を課さない国有地にしました。
これが「里道」や「水路」です。
加えて、地租も掛けない共有地なので、
地番も付けないことにしました。
そこで、地番を書いた地図(公図)に
「里道」には赤い色で、
「水路」には青い色で
色を付けて区別することにしました。
これが「赤線」「青線」の由来です。
さて、時は流れ。
都市は複雑化しました。
道路や水路、河川などの公共物は、
道路法、河川法、下水道法など
それぞれ厳しいルールを決めて
管理することになりました。
安全や衛生のために必要なことでした。
ところが、
ニュータウン開発等とは違って、
古い路地や水路、暗渠などでは、
容易には法律通りに
出来ない場合があります。
既に街並が出来上がっていたからです。
そこで、
急に法律通りに直せない道や水路を
「法定外公共物」
として、徐々に直すまで
国で管理することになりました。
(2000年施行に地方分権一括法で
今は市町村が管理しています)
これが「里道」「水路」のあらましです。
(例外的に私有地もあるので要注意!)
当り前といえば当り前の処置ですが、
ただ大問題があります!
それは、
そのままでは建築時の接道にならない
場合が多いことです!
道路法や建築基準法、消防法などの
基準を満たしていないからです。
要注意です!
解決法はケースバイケースで、
ここで簡単には説明できません。
解決が困難な場合もありますが、
経緯は行政もある程度理解しているので、
工夫すれば解決できる場合も多いです。
ですから道路管理課で、
「認定外道路(法定外公共物)」
と聞いても、
あきらめないで調査を続けましょう!
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