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サラ金業者の手先がやってきて、借金のカタに家の権利証を取り上げる!
子供の頃からドラマでよく見たシーンです。
「あれで家が持っていかれちゃうのか!コワー!」と、なんとなく思っていました。
実際はそんなことはありません。
「権利証」は、その不動産の所有者であることを証明する書類の一つでしかありません。
登記変更には本人確認など他にも手続きが必要で、それだけでは売ることは出来ないのです。
しかしながら、重要書類であることには違いありません。
失くしたり盗まれたりしないように気を付けて保管しましょう。
ちなみに「権利証」というのは通称です。
正式には「登記済証」あるいは「登記識別情報」といいます。
なんで2通りの名前があるかというと、昔のタイプと今のタイプの2種類があるからなんです。
明治32年に不動産登記法が施行されてから100年あまり、ドラマで見るような「登記済証」が発行されてきました。
そして平成17年、不動産登記法が改正され、以降に発行される新たな権利証は「登記識別情報」となりました。
A4サイズのグリーンの紙の下のほうに目隠しシールが貼られています。
シールの下にはアラビア数字とその他符号を12桁で組み合わせた符号が記載されています。
実は、この符号(パスワード)が、登記識別情報の本体です。
つまり書類ではなく“情報”が権利証なのです。
いかにも現代的です。
このシール、所有者であれば剥がしたい衝動にかられると思います。
でも他人に見られてしまうと盗まれたことと同じです。
なので、セキュリティーのため目隠ししたままで保管されることを強くお勧めします。
この新旧の権利証、細かい点は置いといて、前述した形式の違い以外は基本的に同じ扱いのものです。
ですから新たに登記識別情報が発行されない限り、旧式の登記済証も有効です。
また、権利証は、失くしてしまうといかなる理由でも再発行はききません。
売買や相続といった出番が来るまで、大切に保管しておきましょう。
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