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2022.04.
22

水道の私設管、改正民法でどうなる?

土地

こんにちは。

 

隔週ブログ担当の築山が毎回ハードなテーマを解説していることに触発された佐藤です。

今回は私も少しだけ小難しそうなテーマに挑んでみたいと思います。

さてさて

 

本日は「水道の私設管、改正民法でどうなる?」です。

 

どうなる?って言われてもそれを読みにきたんよ! とツッコミを受けそうですね。

先ずは、こちらをご覧ください。

 

( ;∀;)<「うわっ!文字だらけ!」 という人は後のほうまで飛ばしてください。

 

 

e-GOV 法令検索より引用しています。(https://elaws.e-gov.go.jp)

(継続的給付を受けるための設備の設置権等)
第二百十三条の二 土地の所有者は、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用しなければ電気、ガス又は水道水の供給その他これらに類する継続的給付(以下この項及び次条第一項において「継続的給付」という。)を受けることができないときは、継続的給付を受けるため必要な範囲内で、他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用することができる。
2 前項の場合には、設備の設置又は使用の場所及び方法は、他の土地又は他人が所有する設備(次項において「他の土地等」という。)のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。
3 第一項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用する者は、あらかじめ、その目的、場所及び方法を他の土地等の所有者及び他の土地を現に使用している者に通知しなければならない。
4 第一項の規定による権利を有する者は、同項の規定により他の土地に設備を設置し、又は他人が所有する設備を使用するために当該他の土地又は当該他人が所有する設備がある土地を使用することができる。この場合においては、第二百九条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定を準用する。
5 第一項の規定により他の土地に設備を設置する者は、その土地の損害(前項において準用する第二百九条第四項に規定する損害を除く。)に対して償金を支払わなければならない。ただし、一年ごとにその償金を支払うことができる。
6 第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その設備の使用を開始するために生じた損害に対して償金を支払わなければならない。
7 第一項の規定により他人が所有する設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない。
_____引用ココマデ_____

すっごく簡単にまとめると以下の通り(法律の専門家では無いので誤りがあればご指摘ください)

第1項

① 自分の持っている土地に電気水道ガス等のライフラインを引き込みたい!

② でも自分の土地だけでは引き込めない!

③ 他人様の土地だったり設備を使う必要があるとき、使っても良いよ

第2項

① 使っても良いけど、できるだけ他人様の土地に損害が出ない様にしなくてはいけないよ!

第3項

① 使う時には土地を持っている人、土地を使っている人に 「どんな風に使うのか」「どの部分を使うのか」を明確にしなくてはいけないよ!

第4項

―保障、補填につき割愛- (人の土地に損害を与えたら保障してねというコト)

第5項

同上

第6項

① 使うために損害が生じたら所有者さんに補填してね

 

第7項 ←大事

① 他人様の設備を利用しているときにかかるコストは利益を受ける割合に応じて使う人達で分担しましょう。

 

 

さて、この第7項の条文が大事になってくるわけです。

 

Aさんの保有する水道管にBさんCさんDさんが接続していた場合。

その水道管が老朽化して、修理修繕が必要になった場合。

旧民法上だと Aさんに修理修繕の義務と負担が生じています。

新民法上だと Bさん Cさん Dさんの3者が現に利益を受けているわけですから、その3者でかかるコストを

分担する。

となっているワケですね。

 

ただし、ここでふとしたギモンが。

 

例えば Bさんが水道管を引き込む際にAさんにお金を支払っていたり、同意書の中で維持に関するコストはAさんが支払う旨の契約(文章に署名したもの)を交わしていたらどうなるのでしょうか?

 

これは旧法での契約が優先される可能性が高いそうです。

 

さてさて、個人的な感想にはなりますが、、、

 

自身の生活に直結するライフラインを修繕整備する義務はそれを利用する人間が負うのが自然なように思います。

自分自身の安全安心な生活を他者に依存するのではなく、自己決定が可能になったという点でも現実生活に合う改正なのではないでしょうか。

 

 

佐藤 雅典
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佐藤 雅典
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不動産仲介アドバイザー
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